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LEDとは?マンションエントランスに使用するメリットやデメリットは?

2021.07 20

LEDとは?マンションエントランスに使用するメリットやデメリットは?

マンションのエントランスは建物の顔であり、そこを素敵に演出することでマンション全体のイメージアップにつながるなど、照明の役割は辺りを照らし安全確保や防犯対策だけにとどまりません。
そんな照明には、温かみがありリラックスモードで用いられるオレンジ色の強い電球色から、白昼の活動モードの場において使用される青白い光の白昼色まで5種類があり、その明るさの値、ケルビン(K)を目安に適材適所空間と目的に合わせた明かりが用いられていることを、以前の記事でご紹介いたしました。
今回は照明の中でも今大注目だからこそ、今更人には聞きにくい、LEDについて、どのような種類の灯りなのか、他との違い、そしてそのメリットデメリットを見ていきましょう。

LEDってなに?

LEDとは、”Light Emitting Diode”いう英語の略で、直訳すると、’光を放つダイオード’という意味です。すなわちLEDは、電気を流すと光る性質を持つ半導体と言えるでしょう。
日本語では発光ダイオードとも呼ばれ、こちらも聞いたことある方多いのではないでしょうか。
さて、’電気を流すと光る性質を持つ半導体’とありますが、その半導体とはなんでしょうか。
少し中学校の理科の授業を思い出してみてください。物質には’銅’や’アルミニウム’のように電気を通す”導体”と、’ゴム’や’ガラス’のように電気を通さない”絶縁体”とがあります。半導体とは、半という文字がつくように、導体と絶縁体の中間の性質を備えた物質ということができます。
半導体は、電気を通すことに関して、与える条件次第でコントロールが可能なのです。モノの性質をコントロールできるってまるで魔法使いのようですね。
意識はしていないことが多いですが身の回りにもLEDが溢れています。今まさに皆さんが見ているパソコンやスマートフォンの中にも、半導体がたくさん使われていて、LEDはそれらの仲間です。’電気を流すと光る’という特別な性質を持っています。

LEDは何で構成されているの?

LEDが含まれる半導体は大きく分けると2種類存在します。
❶単元素半導体
一種類の元素(si(シリコン)、ge(ゲルマニウム)等)からなるもの。
❷化合物半導体
GaAs(ガリウムヒ素)、InP(インジウムリン)、アルミニウムガリウムヒ素(AlGaAs)等、複数の元素
からなるもの。
LEDは❷の化合物半導体に分類され、
Ga…ガリウム
N…窒素
In…インジウム
Al…アルミニウム
P…リン
As…ヒ素
などの元素を合成して作られる化合物半導体が用いられています。
これらの元素により構成された化合物こそがLEDと呼ばれる半導体です。

この、半導体を構成する材料=元素の組み合わせによって、放出する光の波長=’発光色’が変わってきます。

LEDとほかの半導体の違いは?

近年注目度の高いLEDですが、従来の光源とどのような違いがあるのでしょうか。
LEDとその他の光源との発光原理の違いから、その理由を読み解いていきましょう。

白熱電球の光る仕組み

・白熱電球とは?
→家電量販店等で照明を買った時に付属している、最もポピュラーな電球です。白熱電球という字面は見覚えのある方も多いと思います。
白熱球の特徴としては、暖色なのでホッと和むような明かりと言えるでしょう。
オレンジ色が強い色味ですので、お部屋が温かく優しい印象に仕上がるのが特徴です。
白熱球の灯す暖色の明かりは、リラックスモードに適しているため、ダイニングで料理を美味しく見せるのに一役買ってくれたり、カフェなどでも多用されていますね。
また暖色の光は心を和ませてくれる効果もあるので、寝室にもおすすめ。寝る前のちょっとした作業灯に用いることで安らぎを得られ、いい睡眠につながりそうです。
また、白熱球は全種類において調光機能(電球自体の明るさを徐々に明るくしたり暗くしたりして、部屋全体の明るさを調節する機能)に対応可能です。一方で、蛍光球やLEDは種類によって調光に対応しているもの、そうでないものとあるため、選ぶときに確認が必要です。リモコン、壁面スイッチに調光機能を使いたい時は、白熱球もしくは調光機能対応タイプの蛍光球、LEDを選ぶと良いでしょう!



【白熱電球の特徴のまとめ】
・心和むオレンジ系の暖色の光で、お食事空間や寝室におすすめ。
・調光機能に全種類対応していて電球自体は安価であるが、電気代は高い。

・光る仕組み
白熱電球の発光原理は、フィラメントと呼ばれる細い金属線を熱することによって光を発生させる仕組みとなっています。
フィラメントとは…
電気を通すと抵抗帯になる細い金属線のことで、もともと’細い糸’という意味です。
白熱電球のガラス球の中をのぞいて見ると、電球の特徴とも言える、ぐるぐると巻かれたバネのような形状のものがあります。
これこそがフィラメントと呼ばれる金属線で非常に高温に強い作りとなっています。
電流を流すとなんと2000°C以上の高温になって光を発するとありますから、電球の扱いには要注意ですね。

蛍光球の光る仕組み

・蛍光球とは?
→蛍光球の特徴は、何と言っても省エネなところ。プラスチックを廃止しようと、ビニール袋の配布の有料化が義務化されたり、ストローさえも紙製に変わるなど、身近なところにも大きな変化があり、さまざまな環境問題が叫ばれる中で、地球を長く保つために必要不可欠なのが節電節水などによる、省エネルギー化です。
省エネということは、環境に優しいだけではなく、お財布にも優しいのが嬉しいところ。
白熱球に比べ電気代が、なんと約1/4まで抑えられます。200wの電気を1日8時間、365日使うとすると、白熱球の場合電気代が約12,800円かかるところ、蛍光球だとその約1/4の3,200円。
家庭ではリビング、オフィスや学校、街頭やマンションのエントランスなど、テラス規模が大きくなればなるほど、点灯時間の長さに比例して電気代は跳ね上がりますので、省エネかつ安い蛍光球がおすすめと言えるでしょう。
さらに嬉しいことに、光色は白熱球は1色しかないのに比べ、蛍光球は3色から選ぶことができます。

・昼光色→青白い爽やかな光色で、活動モードの仕事場や学校などに最適。
・白昼色→白い自然な光色で、色味を正確に見極めたいキッチンや洗面台におすすめ。
・電球色→暖かみのある光色で、リラックスモードの時、場所に用いると癒しの効果があります。
スッキリ!爽やか!清潔感!の漂う空間を演出する時に活躍するのが蛍光球です。用途によっ
て色が選べるのは、非常に便利。以前も紹介したように、色によって人は様々な影響を受けます
から、注意深く検討したいものです。
ただ、蛍光球はスイッチを入れてから電球本来の100%の明るさになるまで、数分の時間がかか
ります。そのため、玄関やお手洗いなどの、ON/OFFが頻繁な場所や作業するために灯りが必要
で所要時間が短い場所にはあまり適していないでしょう。
そんな蛍光球ですが、電球自体の価格は、白熱球の倍以上の値段で少しお高めとなっていま
す。ただし電球の寿命は、白熱球のなんと約6倍。倍の値段で買っても、6倍長持ちとあれば、
トータル同じ金額で3回の買い替えが不要となりますね!



【まとめ】
・蛍光球に比べ約1/4の省エネで、環境にもお財布にも優しい。
・昼光色、白昼色、電球色の3色があり、用途によって選べる。
・電球の価格は白熱球の倍以上だが、寿命は約6倍。

・光る仕組み
蛍光灯は、蛍光管の両端の電極に、蛍光球と同じくフィラメントが付いており、これを熱すると、電子が反対側の電極へ放出される仕組みになっています。
この電子がガラス管の中に充填されている水銀ガスにぶつかることで発生する紫外線が、ガラス管の内側に塗られている蛍光塗料に当たることで、白色などの可視光(人の目に見える光)が発生するという仕組みです。

LEDの光る仕組み

・LEDとは?
→LEDの電気代ですが、なんと白熱球の約1/8、電球の寿命は白熱球の20倍以上と、最も経済的な電球となります。
ただ電球自体の価格は白熱球の約10~20倍となってしまいます。しかし買い替えは手間もかかり、新たな廃棄物の産出による環境破壊にもつながるため、長い期間使うのであれば、LEDがお得でしょう。
蛍光球同様、長時間の点灯箇所におすすめです。
またLEDの光色は、白い自然な光の昼白色と、暖かみのある電球色の2パターンから選ぶことができます。
さらにLEDは電球が熱くならないという特徴も兼ね備えているため、観葉植物を照らす場合に電球を用いる際は、葉を痛めることもないため適しているでしょう。



【まとめ】
・電気代は1/8、電球代は20倍近くに上ることもありますが寿命が20倍以上のため、結果的に経済的な電球といえます。
・長時間点灯する場所や、取替えが難しい場所、頻繁な取り替えが億劫な方におすすめです。
・光色は、自然な昼白色か暖色の電球色の2色から選べるため、蛍光球と同様に用途によって使い分けられるでしょう!

・光る仕組み
LEDには、白熱電球や蛍光球にあるようなフィラメントはありません。つまり、観葉植物に当てられるということは熱を発さない構造であるということです。
LED(発光ダイオード)は、’pn接合’という基本構造を持っていて、’p型’と’n型’と呼ばれる2種類の半導体を接合して造られていますが、わかりやすくいうと、プラス(+)とマイナス(-)の電気がくっつくことによって光を発する仕組みです。
白熱電球や蛍光灯が多くの電力を必要とするのは、電気を一旦熱に変えてから光を発生させる仕組みだからです。LEDは、流れる電気をそのまま光に変換する仕組みなので、効率が良く環境にも優しい造りであるといえます。
フィラメントの寿命で電球の寿命が左右されないため、一度の取り替えで20倍もの長い間使い続けられるようになりました。

LEDのメリットとは?

白熱電球、蛍光球、LEDの仕組みの違いや特徴を見ると自然とLEDのメリットが浮かび上がったと思います。ここでその優れた点をまとめておきましょう。

寿命が長く省エネ

白熱電球や蛍光球よりはるかに省エネで電気代を節約できる、フィラメントを用いないため、その需要に左右されず1度の取り替えで長期間使い続けることができる。

紫外線を含まない

LEDは、人には見えない紫外線や赤外線をほとんど含まないため、可視光を効率よく得ることができます。
紫外線によって商品の色味が違って見えたり、赤外線による熱ダメージを軽減することができます。

瞬時に点灯する

マックスの明かりになるまでに時間のかかる蛍光球とは違い、低音でも瞬時に点灯するため、作業灯などにも適しています。

環境に優しい

LED照明は、水銀や鉛などの環境負荷物質を含まないため、環境に優しい電球といえます。
夜も街から灯りが消えることのない現代社会における救世主と言えるでしょう。

まとめ

LED照明を、他の電球と比較することでその利点を様々見てきましたがいかがでしたでしょうか。
室内空間の視点でそれぞれの特徴を見てきましたが、マンションのエントランスにおいても、この特徴は十分に利用することが可能です。
LED照明は、長寿命で消費電力が少ない優れものだということがわかりました。
自転車置き場やアプローチなど、人感センサー的に瞬時に点灯して欲しい場所には白昼色のLEDを、風除湿やエントランスロビーなどのリラックス空間には電球色のLEDを…
それぞれのメリットを存分に活かして、より経済的で環境にも優しい灯りづくりを目指しましょう。

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