2021.07 05
外壁塗装の種類と、最も適したタイミングとは?
大規模な工事なため、取り組むには計画性が必要な外壁塗装。塗り替え周期の目安は、10年ごとと言われます。
それでは、20年放置するとまずいのでしょうか?今回は、塗り替えるべき時期、その目安や適した時期についてみていきましょう。
目次
マンションの外壁塗装の種類と耐用年数
外壁塗装用の種類によって耐用年数に違いがあり、耐用年数が短いほど価格は低く、耐用年数が長いほど価格が高い傾向があります。
有機塗料
・アクリル塗料
耐用年数は約5~8年。低価格で発色は良いですが、耐久性に劣るため使用率は低下しました。
・ウレタン塗料
耐用年数は約8~10年。密着性に優れ、価格や耐久性、機能性などのバランスが良く、コスパが良いと大人気です。
・シリコン塗料
耐用年数は約10~15年。耐熱・耐候性に優れ、汚れや色落ちにも強いため、現在の主流です。
・フッ素塗料
耐用年数は約15~20年。耐久性が高く、汚れが付着しにくい性質があるため、高層ビルなどで多く使用されてます。
無機塗料
耐用年数は10〜20年(配合する有機塗料の耐用年数に準ずる)。
無機物(セラミック・ケイ素等)を配合して作る塗料です。有機物と異なり紫外線で劣化しないので、優れた耐久性を持っています。
特殊塗料
・ピュアアクリル塗料
耐用年数は10〜15年。アクリル塗料の耐久性を改善した特殊な塗料で、フッ素と同等の耐久性を有します。
・光触媒塗料
耐用年数は10〜13年。太陽光で汚れを分解し、雨水で汚れを流す自然に寄り添った塗料です。
外壁塗装に適したタイミング
燦々と太陽が照りつける立地、湿度が高い場所、海辺で潮風の影響を受けやすいなど、全て同じ塗料が塗られていても劣化速度が違うので塗り替え時期に違いが出てきます。
耐用年数だけでなく、塗膜劣化のサインも手がかりになります。
【経過観察】
・色あせ
紫外線の影響で塗膜の色があせてくる
・艶がなくなる
紫外線や風雨の影響で塗膜面の艶が落ちてくる
・コケ
塗膜の防汚性能が落ちてコケが生える
早急の対応が必要
・チョーキング
塗膜成分が劣化して白い粉(顔料)が露出する
・塗膜の浮き・はがれ
・塗膜が外壁から剥離した状態
・シーリングが切れる
サイディングの継ぎ目の充填剤が硬化して裂ける
・クラック
外壁にヒビが入る。
国土交通省は、12年に一度大規模修繕を行うことを推進しています。
実態調査結果によると大規模修繕工事は実際に1回目は築13〜16年前後、2回目は築26〜33年前後、3回目以上は築37〜45年前後の時期で実施されています。
あくまで目安ですので外壁の劣化状況で判断しましょう。
季節ごとの傾向
春か秋が適していると言われますが、理由は雨が少なく、塗料が乾きやすいからです。
閑散期は1~2月。降雪や霜によって、塗装できない地域が多い時期ですね。
それから6~8月は雨が降りやすく、割と塗装工事が少ない時期です。ただ、春と秋は最繁忙期なので、早めの予約をお勧めします。
まとめ
賃料や立地条件が同等な場合、外観の映えるマンションの人気が高いため、入居率アップを意識して、塗料の色や外壁のデザインをよく検討しましょう。
雨や紫外線などから建物を保護する外壁には劣化症状が見られたらすぐに塗装するべきでしょう。建物の構造体が腐朽すると、余分なリノベーション費用がかかりますので、塗膜が機能を失う前に塗り替えることをお勧めします!